2015-05-21

The Shape of LOVE - 愛のかたち -


This diamond couture ring, recently completed, we tailored a special workmanship to the an request of a Madame .

Have you heard the words "Mourning Jewellery"? It is jewelry that mourn a closer person's death. 19 century the British Queen Victoria was wearing  black jewelry for more than 10 years grieving the death of her husband.

By the request of the madame who lost her husband suddenly,
we designed a small box made from white gold in a ring, to protect a pice of his cremains from deterioration due to air and water. The initials of the husband is on top of the box, it set next to diamond he gave to his wife before his death. and Madame never removing this ring from her wedding finger as proof of unchanging her love.

How deeply, beautiful shape of Love...





先日お納めしたダイヤモンドのクチュール・リング。
一見シンプルなデザインですが、実はイニシャルを刻んだボックスの中にはご依頼主の想いが込められた、ある特別な作りを施しています。


"モーニング・ジュエリー (Mourning Jewellery)" という言葉をご存知でしょうか。
今でこそファッションや美術品として目にすることの多い宝飾品ですが、古くは資産価値=権力の象徴として、さらにルーツを辿ると死者とともに埋葬する副葬品がその原点であることから、死生観、宗教とも深く関わってきました。


中世には「メメント・モリ(死を思う)」という言葉をリングやペンダントに刻んだジュエリーが誕生し、更に19世紀の英国女王ヴィクトリアが夫の死を悲しむあまり10年以上もの間黒いジュエリーやドレスで装い続けたことから、死者を悼む装飾品は「モーニング(哀悼の)ジュエリー」と呼ばれ1つのスタイルとなりました。
ジェット(炭化した樹木)や鉄など黒色素材を用いたもの、あるいは形の髪を中に納めたりエナメルでイニシャルを刻むなど、様々なかたちで故人への想いをあらわしていたのです。


今回オーダーを頂いたリングは、急逝されたご主人の形見をお納めしたいとのご希望でした。銀製のロケットやピルケースでは完全に遮断出来ない空気や水分による変化を防ぐため、ホワイトゴールドの小さなボックスを作り、その中に大切に御預かりしたご遺骨を納めさせて頂きました。


ボックスの上にはご主人のイニシャルを、ご依頼主であるマダムに贈られたダイヤモンドをその隣に添えたリングは、変わらぬ想いの証としてこの先左手の薬指から外すことはないそう。完成した指輪を手にされたときに、愛おしそうに指輪を見つめていらしたマダムのお顔がとても印象的でした。



" From cradle to grave, 
Jewellery adorns and protects the wearer
 on the journey through life."


ゆりかごから始まり、墓場で眠りにつくまで
人生の旅に於いてジュエリーはそれを身に着ける者を飾り、そして守るのです




ヴィクトリア&アルバート美術館のジュエリー展示室に掲げられていたこの格言。
人生のさまざまな場面において、誰かを想う気持ちから生み出されるジュエリーは全てがそれぞれの "愛のかたち" であるのだと、改めて思う出来事でした。