このところインスタグラムやFacebookに発信の場がうつり、こちらのBlogはすっかりご無沙汰しておりました...;;ですが、SNSをされていない方にはこちらからの発信は大事だと改めて思い直しまして、SNSと重複してしまいますがこちらにもまた写真など載せて参りたいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
先日お納めしたクチュールリング。
春の気配を雫に閉じ込めて指先に乗せたような、ぽってりと淡いローズクォーツとプラチナのシンプルなデザインに顧客のマダムの特別な思い出が詰められています。
リングの製作にあたってマダムから頂いたリクエストは「記憶の中の指輪」を作りたいというものでした。
若い頃に訪れたパリの街角で宝石店のウィンドウに飾られていた指輪、桜のような淡いピンクの宝石とコロンと丸いフォルムに心惹かれていつか身につけたいと思っていたところ、そのお店はなくなってしまい、憧れのリングの思い出をずっと忘れられずにいらしたとのこと。
まずはマダムの記憶を頼りに、イメージに合う色味を探していつくかの産地別に石をチェックすることから始めます。
ルースの選定風景。同じローズクオーツでもそれぞれ微妙に色合いが違います😚
ミャンマー産の透明感あるピンクも美しかったのですが、彼女が選んだのは少し淡くてミルキーなピンクが可愛らしいブラジル産のローズクォーツ。
かなり大きなルースのサイズを模型に合わせてリカットし、プラチナ枠はギリギリまで高さを抑えてまるで大きな水滴が指の上に乗っているような印象にお仕立ていたしました。
完成したリングを嵌めて下さったマダムが当時の気持ちを思い出したと笑顔で喜んでくださった事がとても嬉しいお仕事でした。