2009-12-22

Bijou de Famille

気づけばノエルまであと数日、今年も終わりに近づきました。
この冬は経済不安からパリの美術館や公共施設のストライキがあったり、寒波でロンドン〜パリ間を結ぶユーロスターが止まったりと、現地の友人からは「今年は来なくて正解だよ!」というメールを頂きますが、話題のエコツリーやイルミネーションの写真を見るとやっぱり直に見たかったなぁ...という気持ちになります;
そしてアトリエでは、今年最後のお客様をお迎えし、出来上がったジュエリーをお渡しさせていただきました。


秋の個展でお預かりしたボリュームあるゴールドのリング達。お父様と御祖母様が生前プレゼントして下さった思い出深いお品なのでそのかたちを活かしたまま、それぞれタイプの違うペンダントに変身させてみました。















贈り主の思い出が刻まれたジュエリーは、なるべく元の姿を残したまま今のファッションにも似合うようアレンジし、次の世代に引き継いでゆく。Bijou de Famille (家族のジュエリー)という考え方は、モノの使用サイクルがどんどん短くなっている今の時代にも変わらず生きているようです。お客様の手にしたジュエリーが、これから先も長く愛されていたなら嬉しいですね*


Joyeux Noel !!

2009-09-12

"Jewellery × Art" in 鎌倉


朝夕はすっかり涼しくなり、日毎秋の気配を感じるようになりました。

来月のアート展に向けての準備がそろそろ大詰めを迎えています。今回初めての鎌倉ですが、お世話になるGALLERY一翆堂さんは小町通りからすぐの場所にある素敵なギャラリーで、広さも充分。3月の新作展で発表しました、失われゆく世界と生き物達に目を向けた「Vanishing World」を始め「Espoir」シリーズなど、自己紹介を兼ねた作品展になる予定です。鎌倉の方達からどんな反応を頂けるでしょうか...?

秋の鎌倉を散策がてら、お出かけ頂けましたら幸いです♪


【TAMAKO TSUDA ジュエリー×アート展】
     2009年10月5日(月)− 8日(木)
  10:00-18:00  (最終日〜17:00)
    鎌倉 GALLERY一翆堂 鎌倉市小町2-8-35 Tel:0467-22-3769
(詳細は最新情報ページをご参照下さい)


そしてお知らせがもう一つ。実家の成城 Gallery Tsudaにて毎年行っていますクリスマス企画展に、今年はコンセプターとして参加することになりました。“家庭で祝う、暖かくも厳粛なクリスマス”という本来のスタイルをイメージして、ハンドメイドの可愛らしい小物やクリスマスのオブジェなどをご用意します。こちらも11月のイベントに向けて着々と準備中。どうぞお楽しみに....

2009-06-13

『Purifie d'esprit』


梅雨の合間をぬって晴れた週末の午後、ご注文頂いていたお客様のクチュールジュエリーが完成し、お渡しの日となりました。4月のコラムでも書いていました、“瑞々しい”クリソベリルのペンダント。透明感のあるルース(裸石)は黄味を感じさせない不思議なミントグリーンに輝いてとても綺麗でしたので、出来るだけ枠を見せないセッティングで。きらきらと雫がこぼれ落ちるデザインはお客様とのお話の中から偶然のように生まれたフォルムです。
透けるように色の白いデコルテに乗せた時のバランスも雰囲気も、イメージ通りの出来と、とてもお喜び頂けました*



お座敷から庭の紫陽花を眺めながらの楽しい一時はあっという間に過ぎ、名残惜しくもお別れの時刻です。またお目にかかれます日を楽しみにしつつ、このペンダントがお客様の毎日に、彩りを添えてくれますように*

2009-03-23

Jewellery×ART in 青山



17日より開催していましたJewellery ART展「Vanishing World」が無事、終了いたしました!! お天気にも恵まれた今回は暖かな陽差しの中、青山を散策がてら沢山の方が会場にお寄り下さいました。展示場もリラックスして作品を鑑賞していただけるようにと点数を少なく、今回は絵画とジュエリーを連動させた空間を演出してみましたが、ゆっくりと過ごして下さる方も多く、また新しい出会いもあり楽しい6日間となりました。
お越し下さいました皆様、本当に有り難うございました*

毎回楽しみにいらして下さるお客様が、“今回はカリフォルニアの現代ギャラリーのようだね”と言って下さったのが印象的でした*

展示のキーカラーにしていた淡いグリーンの破片。陳列ケースに撒いていたこの炭酸カルシウムは、本来何に使うのか謎な素材です。今回の展示の為、大量に発注したので逆に「何に使うんですか?」と聞かれてしまいました。そして皆様、これがとっても気になるよう...(笑)


絵画とジュエリーで一つのテーマを表現した展示は、パステルの色合いとジュエリー、グリーンが調和するか少し心配でしたが、柔らかな自然光のおかげか、春らしく優しい雰囲気にすることが出来ました。






毎回、会場の警備を素敵男子にお願いしていますが、今年はお着物を教えて頂いている日本舞踊の五條 敏喜緒 先生にムリを申し上げて家元のお弟子さん、雅太郎君をお借りしてしまいました。日舞の所作を身に付けているだけあって動作がエレガント。雑な私はギャラリーのドアで軽く爪を剥がし、ドアの閉め方を彼に習う始末....優雅な動きを身に着けねばと本気で反省;



敏喜緒先生、ご多忙にもかかわらずお越し下さいました♪

2009-03-09

Monde qui disparaît



ようやくほころび始めた桜の蕾が春の気配を感じさせる季節になりました。
今年最初の個展まであと一週間、かつてないばたばたのスケジュールで何とか創り上げた2009年コレクションは「ノスタルジー」をキーワードに、「Vanishing World」(キエユクセカイ)というタイトルを付けました。
















細かい話ですが(笑)今までフランス語で統一していた展示会のタイトルを今回初めて英語で表記したのは、より明確にイメージを伝えたかったから。近い未来には失われてゆく風景と、そこに棲む生きもの達への郷愁を色彩に満ちた世界の中に表現したいと思いました。新作ジュエリーと、今回は絵画をメインにした空間の中で「共存」そして「環境」について、ふと思いを巡らせて頂けましたら幸いです。


3月17日(火)より、青山 ギャラリー サロン・ド・フルールにて。
 皆様のご来場をお待ち申し上げております。
(詳細はHP 最新情報ページをご参照ください)
http://www.tamakotsuda.com

2009-02-15

Chocolat ♫


土曜日14日のバレンタインディに、昨年ご結婚指輪を作ってくださったカップルが挙式されました*そしてアトリエでも、また新たなお二人の為のご婚約指輪&ご結婚指輪が完成。今日、お渡しさせて頂きました。
フィッティングの段階で一度ご覧になっているとはいえ、イメージ通りのものに出来ているかしらといつもこの瞬間はドキドキします。ケースを開いて「わぁ、綺麗!」と言って頂けるとほっと一安心。こちらまで笑顔になってしまいます。




そして更に今日はもう一つ嬉しいプレゼント。一日違いですがとお客様からバレンタイン・チョコを頂いてしまいました。
ありがとうございます〜♫

2009-01-19


個展まであと2ヶ月、作品の制作も山場を迎えています。今回は職人さん曰く「今までで一番難解」なコレクションだそう。コンセプトではありません、“つくり”が複雑すぎて、図面を見た瞬間に「これ、どうやってつくるの?」とため息混じりにぼやかれてしまったものがほとんど(>x<)図面だけでは伝わらないだろうと全て模型を作って説明していたので、アトリエの机には不思議な生物?のオブジェがゴロゴロしています....



そして暗く重たい気分が晴れるような楽しくカラフルなコレクションにしたいと、昨年のダイヤモンドから一転、カラーストーンを思い切り使ってみました。
絵を描くように色の濃淡を石で表現する為、カラーストーンの山の中からイメージ通りの色を見つけるのにかなりの時間(と集中力と忍耐も)を要します。
何度目かの石合わせで、いつも綺麗な色石を調達してくれる石屋の社長が見せてくれたのが下の写真の石たち、ミンクカラーのグラデーションが美しいサファイアです。
あまり見かけないシックな色に一目惚れし、急遽コレクションに加えることとなりましたが...ま、間に合うかしら〜(汗)