2026-03-11

赤侘助と白玉

 気を抜くとSNSの更新が滞ってしまうこの頃。デザインワークは仕込みの時期なので、日々の事などつらつらと。



昨年植えた椿がようやく開花し、目を楽しませてくれています。お猪口の形に咲く侘助は古典品種だそう。そこまで濃い赤は出ないかも...と聞いていましたが鮮やかな色で嬉しい❤️





こちらも江戸時代からの品種、ころんと丸いフォルムが可愛らしい白玉は寒の戻りでまだ少しかかりそう。蕾はたくさん付いているので、どんなふうに咲いてくれるかワクワクしています。






2026-01-01

謹賀新年

 




旧年中は格別のご愛顧と温かいご支援を賜り、誠に有難うございました。本年も皆様にお楽しみ頂けますよう、より一層の精進に努めてまいる所存です。変わらぬお引き立ての程何卒宜しくお願い申し上げます。

ピエ ド ラカンシエル
Tamako Tsuda




こちらは使わなかったバージョン。巳年は終わってしまったしな...と没になりました😆


2025-10-24

A Study in Scarlet



遅ればせながら秋の個展、無事終了いたしました。
会期中は厳しすぎる残暑からようやく気温も下がり、恵まれたお天気の中で少し雨模様もありましたが、今年も多くのお客様にご来場頂けました。
ご多用の折に時間を割いてくださった皆さまに感謝いたしますと共に、残念ながらお越し頂けない旨をご一報くださいました方々にも、お気遣いに心から感謝申し上げます。
有り難うございました💝










今回のテーマは『A Study in Scarlet (緋色の研究)』。
コナン・ドイルの小説に掛けたタイトルですが、赤い宝石と人との関わりを歴史的な視点で紐解いてみようという試みです。会場に表示していたテキストをこちらにも掲載しておりますので、お読み頂ければ嬉しく存じます☺️






< A Study in Scarlet - 緋色の研究 - >


 ルビー、スピネル、そしてサンゴ。赤い色の石達には、血にまつわる呼称が多く存在します。最上級とされるルビーはピジョン・ブラッド(鳩の血色)、ベニサンゴの鮮やかなものは血赤、更に濃く黒みを帯びるとオックス・ブラッド(雄牛の血色)。暗緑色に赤い斑が飛び散ったような模様のジャスパーは文字通りブラッドストーンと呼ばれます。赤い宝石を語る時、 “血” は避けて通れないキーワードなのです。

 地中深くから出現する鮮やかな赤色に、古代の人々は血の巡りを司る力が有ると考えました。これは人類学における「類似の法則」という発想で  “似たもの同士は影響を及ぼしあう”  つまり宝石の赤色が、赤い血液に何らかの作用を及ぼすと信じられていたのです。この発想を起点に様々な行為が生み出されました。
 戦の刀傷を避ける為に、御守りとしてルビーやスピネル、ガーネットを身に付ける。血の巡りを良くするにはサンゴを粉末にして飲む。またサンゴの粉末は傷口へ塗って血止めに使う。これらの行動を現代の科学に照らし合わせると、そこに明確な根拠は認められません。けれど当時はそれが最先端の理論であると信じられていたのです。いわゆる迷信やおまじない、社会人類学における「呪術」と呼ばれるものは、こうして世界各地で自然に発生しました。

 英国王室コレクションで最も名高い「黒太子のルビー」を例に挙げてみると、真紅に輝くこの140カラットの石は14世紀にエドワード黒太子がカスティーリャ国王より譲り受けた品で、当時は王冠ではなく兜に嵌められており、黒太子はこの宝石を額に戴いて実戦に臨んでいました。この宝石は後にレッド・スピネルであった事が判明しますが、百年戦争やアジャンクールの戦いでも歴代の英国王が身に着けて戦い、兜は割られたものの宝石と本人は無事だったとの記録が残っています。王や騎士にとって赤い宝石は富と権力の象徴であると共に、災いから身を守るための装備であったといえます。

 やがて武力から政治力へと権力の種類が変わり、更にそこへ体系化された宗教が絡むと権力者たちの生命を脅かすものは戦だけではなくなります。中世ヨーロッパにおいて最も恐れられたのは毒による暗殺で、ローマ教皇は毒を探知する御守りとして赤サンゴの枝で作られた
 「ランギエ」を発明しました。
 大ぶりのサンゴの枝に魔除けの石を幾つも吊り下げた「ランギエ」はやがて塩壺の装飾部分となり、食卓に置いて毒殺を避ける風習が流行します。ここでもサンゴが鑑賞する為の宝石でありながら、同時に毒から身を守るための実用品であった事が伺えます。

 科学によって宝石を構成する元素さえ詳らかになった現代では、鉱物としての特徴以外に赤い宝石に何らかの超自然的な効用を求める事はまずありません。けれど科学が呪術や信仰と繋ぎ目なく繋がっていた時代の価値観で宝石を眺めた時、その鮮やかな緋色は私たちの心にどのような感情を呼び起こすのか。そんなことを思いつつ新作ジュエリーを製作いたしました。







「ランギエ」を現代ジュエリーとして再構築した新作。サンゴの枝に巻きついているのは竜?蛇?ダイヤモンドとプラチナで形造られた謎のちびクリーチャーです。







 

2025-09-21

Sneak Peek... |・ω・`)

 



個展まで2週間を切り、諸々慌ただしくなってまいりました💦
こちらはインスタレーションの配置確認中。




グラフィック作品は一足先に完成。富士フィルムさんの銀塩プリント
(デジタル出力ではなく1枚ずつ手焼きなのです...!)は発色が美しい。




そして毎度ギリギリになる新作ジュエリー(何故なんだ)、連日工房にてちびクリーチャーのフォルムチェックです。このおかしなネーミングには理由があるのですが、それはまた別の機会に。立体感を確認するため指に嵌めて眺める私、それリングじゃ無いよ...と呆れる職人さん。もう少し上?いやもちょっと後ろじゃない?ズレてるズレてると大騒ぎしながら画竜点睛も終え、しかしこの後は石出し&留めに組み立てと工程はまだまだ沢山。はたして間に合うのか (*´Д`*)ドキドキ








2025-09-05

個展のお知らせ

 

ルビー、スピネル、そしてコーラル。古来より人を惹きつけてやまない鮮やかな赤の宝石達にフォーカスし、再構築したコレクションと新作ジュエリーを展示いたします。会場は今年も地元・成城の緑蔭館ギャラリー。ぜひ、お気軽にお運び下さい。



Tamako Tsuda jewelry ART exhibition

" A Study in Scarlet "  成城 緑蔭館ギャラリー (世田谷区成城6-15-13)

2025.10.3 - 10.8        Open 11:00-18:00(最終日~16:00)