2011-02-17

ファッションショーと"侍"?? F/W 11-12rtw


そろそろ街では春物が気になるところですが、NYでは早くも次の秋冬コレクションが始まっています。ここで発表される服に合わせた小物、靴、バッグなどのファッションアクセサリーと一緒にジュエリーのトレンドも出てきたりしますので、企業の商品開発にはマストの情報源ゆえ、欠かさずチェック !

といいつつ、お仕事を抜きにしてもコレクションサーキットが始まると、不思議な高揚感を感じずにはいられません。刺繍やカットワークの美しい手仕事、シルクの光沢、新鮮なカラーの提案....刺激やインスピレィションを受ける事もあるのです♫




メインはやはりパリコレですが、ここ数シーズンNYのランウェイでちょっと気になるメゾンが。姉妹のデザイナーデュオが手がけるRODARTE、デビュー当初は強めに打ち出していたダークロマンスはシーズン毎にこなれて、先シーズンからぐっと着やすい印象に。
今回は曇ったようなパステルトーンでまとめられたコレクション、繊細なレース素材に厚手コートの組み合わせが面白く、アワーグラス(砂時計のようにくびれたシルエット)も新鮮に映ります。全体に漂う"憂鬱なロマンティックさ"は健在ですが、とてもエレガントなイメージになっていて大注目です*



そして、最近もう1つの気になる事。右端の赤いドレス、何だか日本の和装、というか...甲冑をイメージしているような....Alexander McQueenでも春夏コレクションで "サムライ・ブーティ (甲冑編みのブーツなのです!!) " を出していましたし、Givencyはオートクチュールで何故か甲冑+ロボット(?!)のディテールを取り入れて......日本文化の浸透力って...すごい(笑)

2011-02-11

le Saphir, couleur de l'oeil



朝から降り続けた雪がうっすらと積もり始めた夕刻、休日にもかかわらず色石業者の社長さんが来て下さいました。
今年の新作コレクションに使うメインストーンを決めるべく、相談しながらの石選び。長いおつきあいのあるこの社長さん、いつもイメージを伝えておくと膨大なストックの中から質の良い、そして今の日本市場にはあまり出回らないような "ちょっと変わった" 石を何種類かピックアップして持ち込んでくれます。



今回お伝えしていたのは「サファイア」。淡いピンクや鮮やかなイエロー、パパラチアなどはスルーしてレアなカラーレンジから見始め、ディープグリーン、ヴィオレット、ブラウンに近いクリムゾン(深紅色)の石...中でも心惹かれたのが、限りなくプラム色に近いボルドーで、わずかに赤味を含んだ光が何とも言えないニュアンスを感じます。(この石、何と既にカットされたディープグリーンの石から、赤い部分のみ残るよう更にリ・カットしているのだそう(*0*)
ペアシェイプという形も相まって、まるでワインの一滴のようなこの石を先ずはキープ。
次はいよいよ、メインで考えているブルーのサファイアを選びます。





見せてもらったサファイアの色味はどれも鮮やかな青で美しく、迷ってしまいます。もう一押し何かピンと来るものがないかしら...と相談しながら見ているうち、急にひらめいた社長さんが「これが良いかも」と出してくれました。やや明るめのブルーの表面にキラキラと細かいカットが施されたオーバル(楕円型)に、一目で即決。画面で色味はなかなかお伝え出来ないのですが、こんな感じです。





このサファイア達を使った新作コレクションは4月の個展でお目見え予定です。実は今の時点で製作スケジュールが遅れており、果たして間に合うのか、かなりドキドキしております(焦)が、しかし!何とか間に合わせて皆様に楽しんで頂けますよう、ここからラストスパートをかけていきます!!

ボルドーカラーのサファイアもぜひ、会場にてご覧下さいませ*






おまけスナップ。一つずつ石の色と形をチェックするので、だんだん袋が散らかり大変な状態に....(^_^;)