2006-11-21

オペラ座とヤンの紅茶


19:00開演のバレエ『DUATO/LOCK/MILLEPIED』を鑑賞にガルニエ オペラ座へ。コンテンポラリーな表現に衝撃を受けつつも(舞台の天井から砂が!!客席にもかなり舞っていました)今回はHRDコレクションのデザイン取材を兼ねていた為、幕間を利用してオペラ座の天井桟敷から地下まで歩き回りました。巨大なシャンデリアが無数に下がる大広間や、階段の下にあるメデューサ像など、想像でしか描けていなかったオペラ座の光と闇の空間を肌で感じる事が出来て感無量。地下の洞窟には残念ながら入れませんでしたが、「At Night of OPERA」のイメージソースを集めるのには充分、幻想的な光景を堪能してホテルに戻りました。



そしてパリ国際サロンも終了し今回は盛り沢山だったフランス滞在も終わりが近づいた搬出日、時間が出来たので会場周辺を散策していると、今まで気づかなかったセイン通りの並びに嬉しい発見がありました。「KUSMI TEA」 という紅茶屋さんなのですが、ディスプレイされた紅茶缶に、何故か見覚えが。

かなり昔の話ですが(笑)10代の頃、渋谷・松涛に「オデッサ・イスタンブール」という瀟洒なカフェがありました。ヨーグルトや甘い香料を使ったエキゾティックな料理や、オーナーの描く素朴で美しい葉書、何よりそのお店で初めて出会った「ズブロッカ」という紅茶に心惹かれ、よく通っていました。いつの間にか都市開発でお店は閉店してしまい、あのカフェの雰囲気を楽しめるのは、オーナーだった作家の町田純氏の小説の中だけになってしまったと残念に思っていたのですが、まさかパリで再び出会えるとは。パッケージのデザインはカラフルになっていましたし、お店もモダンなインテリアという違いはありましたが、大きな紅茶缶を開けてふわっと漂うバイソングラスの香りは昔のままでした。



一階は紅茶店、二階はカフェとレストラン。ヘルシーなメニューと、紅茶は何と鉄瓶で!!





小説「ヤンとカワカマス」にも登場する、サモワール(お茶を淹れる道具)。この「ズブロッカ」は12月のトランクショーでぜひ、ご賞味いただきたいと思います。

どうぞお楽しみに♪