いきなりの雪景色。出張で大分 由布院に行ってまいりました。
北九州は東京より寒いと予想はしていたものの、寒波のピークと共に到着し、翌日も吹雪で高速道路が一時閉鎖されるという、まるで雪雲を連れて移動しているかのようなお天気。もしや....私でしょうか、雪女は?(汗)
列車・飛行機・ヘリの全てが遅延し大惨事だった一昨年のパリ〜ロンドン出張の悪夢を思い出してしまいました(-_-;) ※詳しくは過去ブログご参照下さい(笑)
とはいえ滞在中の移動はすべて現地工場の社長さんのお世話になっていましたので、とても快適に過ごさせて頂きました♪ 打ち合わせの終わった翌日には、由布院でお薦めの建築や店舗を見学に。中でも素晴らしかったのが、建築家 浅井康行氏の手による古民家を移築再生した『山荘 無量塔』。東京でお目にかかった時からぜひ見せたいと言って下さり、ワクワクしていたのですが.....想像以上に素敵な体験でした*
外観からして心を掴まれる、この趣き。もともと新潟県にあった明治時代の民家を移築再生した山荘だそうなので、雪景色にもしっくり馴染むのでしょうね♫
複雑に組まれ、屋根を支える太い梁。雪の重みを受け止めるというより、"受け流す"イメージの内部構造には本当にびっくりです(*o*)
それにしても、とても落ち着くこの空間はどこかでとても近い感覚を味わったような。壁に嵌め込まれたレリーフや、高い位置でスポットライトに照らされた梁組み、天井の高い閉じた空間・・・まるでゴシック様式の教会に居るような、荘厳な空気を感じさせます。
Barスペースの上部に嵌め込まれた木製のレリーフは、イギリス客船に積まれていたキャビネットの背板だそう。神話をモチーフにした彫刻が施されているこの背板も、さらに高い位置にある梁組みも、昔の職人達の技が生み出した見事な装飾と言えます。そして名も無い職人達の技術に畏敬の念を思い起こさせる絶妙な照明デザインと、静かに流れるチェンバロの響きが、もしかしたら旅先で教会の中に迷い込んだような、ある種の神聖さを感じさせてくれたのかも.....。
左右比対称の中にひっそり隠された、シンメトリーの構成も気になります(^_^)
この深紅色の巨大スピーカー、カーネギーホールで実際に使われていたものだそう。建築家も素晴らしいですが、自ら吟味して集めたというオーナーの審美眼にはもはやため息しか出ません....マン・レイ、コルビジェ、アールヌーヴォに古伊万里。まさに蒐集家と呼べそうなコレクターセンスに圧倒されながら、ゆっくりと珈琲を頂きました(*w*)
こちらも浅井氏設計のお蕎麦屋さん。今日ばかりは雪で登ってくるお客さんがいない為、テラスも貸し切り状態です。...なんて贅沢♫