2014-12-20

L'esprit de Hermès


Hermès, "The Leather Forever" exhibition had been held at Tokyo National Museum, Hyokeikan. While incorporating a new way such as projection mapping, the visitors also actually be able to touch their leather (it's huge kinds & quantities) by hand. This french maison always showing us the world filled with fantasy !

Somehow I was reminded  a traveling exhibition of FENDI, which has been held at the Tokyo University of the Arts Museum few years ago,  but an impression of Hermès exhibition was more emotional, I felt that the all of  contents stem from the fundamental image of their history.




午後のミーティングを終え、上野へ移動。職人さんの工房へ行くまで小一時間程ありましたので、気になっていた国立博物館表慶館のエルメス「REATHER FOREVER」展へ寄り道してまいりました。ファンタジックな物語仕立てで楽しませてくれるこのフレンチメゾンらしい、心躍る展覧会でした♫

プロジェクションマッピングなど新しい演出を随所に取り入れながらもレザーの持つ質感や迫力を実際に手で触ることが出来る、贅沢な展示構成。以前、東京藝術大学美術館で開催されていたFENDIの巡回展をふと思い出したのですが、同様に高いクラフツマンシップを保ちながらも、職人のアルチザン・マインドから生まれる芸術品という印象を受けたこちらとはまた違った、一つの大きな物語に沿ってものづくりの全てが展開されてゆくような、整然としたクリエーションのプロセスを感じました。




建物の内部もエルメスのオレンジ色にライトアップされています*





" first customer was the horse "
this is my favorite phrase, which had been displayed in the venue.

メゾンの歴史やストーリーが全て集約されていると言っても良いこの作品。
会場に記されていた "エルメスの最初のお客様は馬でした" というフレーズもなかなか印象深かったです*





実際にレーザーカットの機械を見ているからかちょっと気になる、型紙が革に描かれてゆくヴァーチャルカッティング・パフォーマンス。実際は手仕事で行なっているであろう大事な工程をプロジェクターを使っていとも簡単に投影してみせるこの演出を遊び心ととるか量産品への皮肉と深読みするか...フレンチメゾンらしいエスプリが効いています(>w<)






White Rhino which is covered with white ostrich leather, the most interesting work in the exhibition. Pure white and antique gold shades, beautiful details, and ideal silhouette.... he was just standing calmly which dressed all in elegant elements even had a scent madness.

そして会場内の展示作品でもっとも心惹かれたのが、真っ白なオーストリッチの革で覆われた犀のオブジェ。実物サイズでごわごわとした皮膚や関節の皺がリアルに表現されています。まるで恐竜のような造形、アクセントに彩られたゴールドの角、磨かれた床に映るシルエット....あらゆる要素がファンタジックで美しいのに、どこか物静かな狂気を漂わせて佇んでいました。















天から降り注ぐようなレザーコードの壁。通り抜けようとすると思ったより密度の高いコードの空間に行く手を阻まれ、うっかり立ち止まろうものならなめし革の香りと重量に圧倒されて大変な状態に(笑)通り抜けようとしている他の人達も戸惑ったり笑いつつも悲鳴を上げたりと反応は様々でしたが、先程の犀のオブジェといい、革という素材の持つ本来の性質、例えるならエレガンスの中に潜む野蛮さを理屈ではなく"皮膚感覚"で認識させる作品はまさにハイレベルな現代アートとして充分に楽しめました。他にも、革のドキュメントケースを手に忙しく走るビジネスマンの一瞬を切り取って連続写真風に仕立てたインスタレーション等、風刺的な展示をさらりと毒の効いたエレガンスで包んで見せるのはさすが。




マグリットの絵画を思わせる浮遊感に満ちた空間。馬に乗って翔ることは、空を飛ぶことを意味しているのかも...と思いつつ、遊び心あふれる展示会場を出るとすっかり日が落ち、建物の外もステキな雰囲気に♫
来週の火曜日までの展示ですので、間際ですがおススメしたい展覧会です^^

エルメス「レザー・フォーエバー」
東京都区立博物館表慶館 〜12/23 9:30-17:00 月休