銀座エルメスフォーラムにて開催中の「シャルル・フレジェ展」へ。
世界各地に伝わる民族衣装や儀式、祭礼の装いをポートレイトとして撮影する写真家フレジェが日本で現在も行われている祭礼装束に焦点を当てた新作「YÔKAÏNOSHIMA」シリーズを見てまいりました。
世界各地に伝わる民族衣装や儀式、祭礼の装いをポートレイトとして撮影する写真家フレジェが日本で現在も行われている祭礼装束に焦点を当てた新作「YÔKAÏNOSHIMA」シリーズを見てまいりました。
エレベータを下りた途端、まず眼に飛び込んでくる灰色の巨大な丘陵。勾配を登ってゆくと次々に現れる "神様" 達のポートレイト、鮮やかな装束と背景に写りこむ木々や海の、色彩の美しさにはっとさせられます。水田や島、海辺、洞窟など4つのエリアを全て無機質なウレタンの造形で表した会場設計もなかなか迫力があり、通路を抜けて辿り着く「冬」の会場では、椅子までもが白い人工芝で覆われ一面の雪野原に立ち尽くしているような錯覚を覚えました。
天井高くまで展示された祭神達の恐ろしくもユーモラスな姿と対比させるように、あるいは共通項を見いだすようにヨーロッパに伝わる儀礼の仮装「WILDER MANN」が展示されているのも興味深い構成です。
馴染みある日本の祭礼がフレジェという異邦人の眼を通す事でまた違った角度から楽しめると同時に、人間が古来から持つ "自然に対する畏敬の念" をも思い出させるような写真展。銀座に居ながら街の賑わいをしばし忘れてしまうような静けさも魅力です^^
Charles Fréger (シャルル・フレジェ) 「YÔKAÏNOSHIMA」
5月15日 (日)まで 11:00-20:00 会期中無休
銀座メゾンエルメスフォーラム (東京都中央区銀座5-4-1 8F)