2017-07-08

芸術鑑賞週間^^

今週は楽しみにしていた舞台と展覧会を幾つか鑑賞。沢山の刺激を得てまいりました♪

舞台は世田谷パブリックシアターにて開催の『子午線の祀り』。
同劇場の二十周年記念公演に相応しく、古典の平家物語の古語文体と現代に近い会話の台詞を巧みに織り交ぜ、その時代に生きた人間の瀬戸際の心理をリアルに描ききった重厚な作品でした。
演出の野村萬斎さん曰くの"3D化した舞台"、常に寄せ返す波で場面を洗い流すというダイナミックなシーン転換が斬新で美しく、クライマックスは波打ち際で合戦を間近に見るような臨場感に圧倒されました(*o*);;;

This week I saw a stage which I was very looking forward,  also visit some exhibitions. got a lot of inspiration. The stage is  "Requiem on the great meridian" held at Setagaya Public Theater. It is the twentieth anniversary performance of the theater, skillfully interwoven the text of the classic Heike-Monogatari and the contemporary dialogue skill, and has drawn  universalistic conflict of human's mind. The dynamic "3D stage", especially the waves surging on the stage is very innovative.
Mansai Nomura, starring in the director, he and all of actors are wonderful, playing the identity of Japanese culture spectacularly with sophisticated expression.



そして昨日は東京都美術館の『亜細亜現代美術展』と紀伊國屋ギャラリー『原田忠全部展』をはしご。亜細亜現代美術展は、パリ国際サロン時代に現地でご一緒させて頂いた画家の羽山清太郎氏が理事長を務める国際公募展。日本とアジアの様々な国との美術交流を目的に活動されている芸術家の作品が絵画・彫刻・工芸のジャンル毎に出品されている国際色豊かな展覧会です。





午後のコンセプトミーティングが予想外に延び、閉館間際に駆け込むというご迷惑をお掛けしてしまったにもかかわらず、理事・事務局長の髙田氏が快く応対して下さり、羽山さんの作品の場所まで案内頂いたばかりか、作品の撮影も勧めて下さいました*  髙田さま、有り難うございました!

古い人間なので(笑)絵画作品をカメラに収めるのはどうも気が引けてしまうのですが、最近はSNSを使った拡散や、Googleによる世界の美術作品をデジタルアーカイブ化するプロジェクトなど、ネット上でアートを共有することはスタンダードになっているよう。自分の感覚も時代に合わせ変化させてゆかねば、と思います。(もちろん著作権や所有権への配慮を忘れないモラルやルール設定は必須課題ですが)

Then yesterday, "Asian Contemporary Art Exhibition" at Tokyo Metropolitan Museum of Art, and Tadashi Harada's Exhibition at Kinokuniya Gallery.
Sharing art on the internet is a little matter of concern to people of old temperament as me, but currently it is becoming a standard way. I need to update my mind!(>u<)




撮影と掲載許可を頂いた羽山清太郎さんの作品「シャトーカノン・ベレンゲルの幻」。Oil painting by Seitaro Hayama "Chateau Canon · Belenguer's phantom".


シャトー・カノンと聞くとファッションブランドのシャネル所有のワイナリーを連想してしまいますが、中世〜近代フランスの歴史に造詣が深く、主題をいくつも潜ませて作品を描かれる画風からすると、250年程前に時代をさかのぼったベレンゲル家の最後の当主がモチーフなのかしら...?と色々想像が膨らみます。今度お会いした時に御本人に伺ってみましょう^^





オーセンティックな絵画を堪能した後は、ヘアデザイナー 原田忠さんの作品写真展へ。以前資生堂ギャラリーで開催された『JOJO展』も素晴らしかったですが、今回はヴィジュアルに加え、繊細で複雑な編み込みが施されたヘアピースや島田髷にメタル素材を組み合わせた鬘など、実物を間近で見る事が出来ました。 なんと御本人が在廊されており、作品について解説を頂ける幸運も(*o*)!! とても穏やかで気さくなお人柄に、作品の持つ静かな空気感と通じるものを感じました♫

Hair designer Tadashi Harada's Exhibition.
A delicate hairpieces, knitting extension to cover the body like Middle ages armor. A combination of metal parts with Japanese wigs etc... How fabulous artwork with homage to Japanese movies, manga and traditional costumes!!




初期の作品です、と仰っていた上の作品群はダークヒーローにインスピレイションを得たそうで、暗闇からゆらりと現れるような佇まいは幽玄そのもの。ディテールまで作り込まれた美しさにため息が出ます...




ヘアピースの特徴的なフォルムに直ぐピンと来てしまうのは同世代だからでしょうか...(笑)能楽の龍神や虎の"冠りもの"を思わせる、ものすごく神々しいMSの精霊達(*w*)






おまけスナップ。別の日に行っていたもののBlogには見事に上げ忘れていた『BABEL展』のINSIDE BABEL。