2022-04-22

リデザインのネックレス





すっかり更新が滞っており、申し訳ありませんでした。今年は春の個展をお休みし、少しゆっくり活動しています。とはいえクチュールジュエリーは通常通りに制作しておりましたので、こちらにてご紹介させて頂きたいと思います。






一般的に“リデザイン”と言うと、使わなくなったジュエリーの宝石だけを取り出して新しいデザインにお仕立てする方法をイメージされる方も多いと思いますが、アトリエではこの方法だけでなく、元々お手持ちのジュエリーの形状を残してお客様の御希望に沿ったデザインを制作する、特別な場合があります。

素材が加工に適したものであることが重要ですが、プラチナやゴールドといった貴金属で製作されたいわゆる"宝飾品"は、新たなかたちでお使いいただくために元の形状を残したデザインで変えてゆくことが可能です。





今回お預かりしたのは、御主人のお使いになっていたマリッジリングと奥様のエンゲージリング。
特別なリクエストは「ご主人のリングに手を加えず、ネックレスとして着用出来るデザイン」というものでした。





長年人生を共に歩んできたマリッジリングには、日常の中で使っているうちに擦れたり、ぶつけたりして出来る小キズや曇りなどが生じてきます。年輪のように増えてゆくそれらも大切な思い出ですので、綺麗に磨き落としてしまうことなく、風合いとして敢えて残しています。
リングの内に乗せたようにお預かりしたエンゲージリングのダイヤモンドをセットし、写真のネックレスへとリデザインさせて頂きました。






抜け感がありダイヤモンドを際立たせつつ、ファッションを選ばずに着用していただけるシンプルなデザイン。御主人といつも一緒に居られると、とても喜んで頂けました✨