工房での打ち合わせの後、東京藝術大学美術館で開催されていたFENDIの巡回展へ。閉館30分前のすべり込み入館だったせいか、混雑もなくゴージャスなファーの世界を堪能できました♬
" UN ART AUTRE - Another Kind of Art, Creation and Innovation in Craftsmanship "と題されていたこの美術展の副題、日本語では「もうひとつのアート、クリエイションとイノベーションの軌跡」と訳されていましたが、見終わってからは、本物の創造力と革新力はクラフツマンシップの中にこそ宿るのだなと原題の持つ意味の深さを感じずにはいられませんでした。
人の思考がより効率的に、コストを抑えて無駄を省いて...という時代性とは対極に位置する手仕事の、息をのむような精密さと美しさ。特に今回初めて知った" V let-out "という技法には衝撃を受けました。「大切なのは、贅沢に素材を使う事を恐れないこと」とイタリアから来日していた職人さんの言葉がとても心に響き、私まで何だか背筋が伸びた気分でした。
" UN ART AUTRE - Another Kind of Art, Creation and Innovation in Craftsmanship "と題されていたこの美術展の副題、日本語では「もうひとつのアート、クリエイションとイノベーションの軌跡」と訳されていましたが、見終わってからは、本物の創造力と革新力はクラフツマンシップの中にこそ宿るのだなと原題の持つ意味の深さを感じずにはいられませんでした。
人の思考がより効率的に、コストを抑えて無駄を省いて...という時代性とは対極に位置する手仕事の、息をのむような精密さと美しさ。特に今回初めて知った" V let-out "という技法には衝撃を受けました。「大切なのは、贅沢に素材を使う事を恐れないこと」とイタリアから来日していた職人さんの言葉がとても心に響き、私まで何だか背筋が伸びた気分でした。
例えばランバンのバイアス使いやピンチング技法にも通じる所がありますが、ファッションにおける革新性とは見た目の奇抜さだけでなく、着用した時にその"贅沢な技術"の意味を体が理解する瞬間が驚きとなって訪れることが一つの重要なファクターなのかも知れません。新たな美しさのために素材や時間を惜しまず費やせる、メゾンの情熱と忍耐力(もちろん経済的な意味も含め)に裏打ちされた迫力のアーカイブ作品の数々がゴールドの展示ケースに陳列されている様は、それは圧巻でした♫
また細かく裁断されたフォックス、ミンク、一枚皮のチンチラなど様々なファー素材を間近で見たり触れたり出来る貴重な体験もあり(*w*) たっぷり楽しめたこの美術展、会期中にもう一度行きたいくらいです。
鑑賞後に上野公園で見かけたアート作品が、"インレイ" 技法にしか見えませんでした....(笑)
『FENDI — UN ART AUTRE』
Another Kind of Art, Creation and Innovation in Craftsmanship』4月3日(水) 〜 4月29日(月)
東京藝術大学大学美術館 展示室3・4